クリニックにおけるホームページの主目的は、来院患者数を増やすことです。
ホームページの閲覧数(訪問者数)がよい数字でも、それが来院患者数と連動していなければ意味がありません。
ですが現実問題として、ホームページ閲覧数はあるのに来院患者数が連動していないケースも見受けられます。
この記事では、ホームページ閲覧数はそれなりにあるのにもかかわらず、来院患者数が伸びない原因を考えてみたいと思います。
受診につながらない訪問者が多い
一つ目の原因は、受診につながらない訪問者が多いです。
クリニックは患者さんに受診してもらってはじめて売り上げが立つローカルビジネスです。
患者さんが受診しようと決意してくれ、なおかつ自院に受診できるエリア内にいる方でないと受診にはつながりません。
受診する意思が強い場合には、キーワード内に地域名を入れる可能性が高いです。
ですから、クリニック所在地の市区町村名や最寄りの駅名 + 診療科目で検索上位表示ができていないと、受診にはつながりにくいです。
まず自院のホームページで上記が達成できているかを確認してみてください。
ホームページ上で患者さんの不安を解消できていない
二つ目の原因は、ホームページ上で患者さんの不安を解消できていないです。
先生方からすれば医療機関は通いなれた場所ですが、一般人からみれば医療機関は怖くて不安な施設です。
なぜなら医療機関は、高度に専門的なサービスを行う施設で、一般人からすればわからないことが多いからです。
わからないこと=怖い・不安なのです。
ですから、ホームページ上で怖い・不安といったものを取り除いてあげることが受診につながるポイントです。
では、具体的に患者さんはどんなことに不安を感じているでしょうか?
ざっと思いつくだけでも以下のようなものがあります。
- 先生が怖くないか不安
- ここに受診して治るのか不安
- 痛い思いをするかもしれない不安
- 予想以上にお金がかかるかもしれない不安
- 重い病気と診断されるかもしれない不安
- 無事辿りつけるかの不安
これらの不安をホームページ上で解消してあげれば良いわけです。
先生が怖くないか不安
先生が怖くないか、優しい人柄かは重要です。
安心して相談できることをアピールするために、先生の写真や挨拶文などを掲載すると、患者さんの不安は軽減されます。
写真については、ビシっと決めすぎるよりは、親しみやすさが出ている笑顔の写真の方が印象が良くなります。
また、挨拶の動画は写真以上に先生の人柄が伝わるので効果的です。
よくある腕を組んでいる写真はNGです。
偉そうに見えるのはもちろん、腕組みは心理的には警戒・距離を置きたいという気持ちが働いているからです。
なぜ世の中の先生方の写真は腕組みが多いのか、正直謎です。サービス業であるという意識がまだ少ないように感じます。
ここに受診して治るのか不安
患者さんとのミスマッチを防ぐため、どんな症状や病気に対応しているかはホームページで明確にしましょう。
また、先生の専門性については、経歴や資格・論文などを掲載しましょう。
痛い思いをするかもしれない不安
場合によっては、採血その他痛みをともなう検査や治療が必要になるかもしれません。
その場合はあらかじめホームページ上で掲載しておくと、患者さんは心の準備ができます。
また、痛みへの配慮・工夫も合わせて掲載できると良いです。
予想以上にお金がかかるかもしれない不安
受診時の費用は、患者さんからするとなかなか想像が難しいものです。
特に初診時に検査を行うことが多い場合は、費用の目安を書いておくと安心ですし、クリニック側も未入金を防げるメリットがあります。
また、都心ほどQR決済やクレジットカード決済の需要が高いので、導入している場合はその旨も記載しておきましょう。
重い病気と診断されるかもしれない不安
こればかりは患者さん次第なのでクリニック側ではどうしようもありませんが、万が一重い病気だった場合の流れを記載しておきましょう。
主には基幹病院などへ紹介する形になるでしょうから、連携先医療機関を記載しておくと患者さんの不安も少しはやわらぎます。
無事辿りつけるかの不安
地図が読めない方は一定数います(私も苦手です)。
近年ではGoogleマップなど便利なツールは増えましたが、それでも迷う方はいます。
ホームページ上で最寄り駅や幹線道路からの道案内を載せておくと患者さんも安心ですし、道案内の電話問い合わせも減らすことができるでしょう。
また、駐車場・駐輪場の有無も併せて記載しておくのがベストです。
おわりに
この記事では、ホームページ閲覧数はあるのに来院患者数が伸びない原因について解説しました。
原因は大きく分けて2つです。
そもそも受診してくれる層がホームページに辿り着けないケース。もう一つがホームページまでは辿り着いているが、受診しようと思えないケースです。
自院のホームページの効果がイマイチと感じている場合は、ぜひこの記事を参考に見直してみてください。